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犬はとても感情豊かな動物で、学習能力も高く、いろいろなことを理解します。どれくらい頭が良いのかというと、動物の世界では人間を除いては、猿の次に知能が高いとされています。また、犬の認知力や問題解決能力は、人の2歳児程度といわれています。
犬の脳と人の脳を比べた場合、人でとくに発達している記憶や思考をつかさどる大脳新皮質の部分に違いがあるものの、情動をつかさどる基本の大脳辺縁系にはあまり違いはないようです。
そこで、人間にとって頭のよくなる食べ物は、犬の頭もよくなる食べ物だと大胆に決めつけて、今号から数回に渡りシリーズとして「犬の頭脳食」をご紹介していきます。
基本はあくまでも「人間の頭のよくなる食べ物」ですから、お忘れなく。一種のパロディーとして、読み物として楽しんでいただければ幸いです。ただし、人間にとっては、間違いなく頭のよくなる食べ物についてご紹介しています。犬よりもまず人間からですかね、やっぱり。 |
脳にとって大切なたんぱく質
たんぱく質は、脂肪、炭水化物とともに三大栄養素のひとつで、犬が生きていく上で必要不可欠な栄養素です。内臓や骨、筋肉、皮膚、毛、ツメなど、ほとんどがたんぱく質でできています。また、たんぱく質は脳の栄養の最大要素とされています。脳の構造や機能の大きな部分がたんぱく質に依存しています。人間の場合、脳は5歳くらいまでに発育が完了します。この頃にたんぱく質の摂取が少ないと、脳の発育が阻害されるといわれるほどです。この点について犬の場合はどうなのかはっきりとはわかりませんが、人間の5歳を犬に換算すると、生後3〜4ヶ月頃でしょうか。時期的には社会化期にあたりますから、やっぱり犬も人も変わらないのかも。だからこの頃にたんぱく質が不足すると、犬の脳の発育にも大きな支障をきたしてしまうかもしれません。犬の成長期に必要なたんぱく質の量は、体重1kgあたり約10gです。これは人間の必要量の約4倍にもなります。たんぱく質不足は体だけでなく脳の発育にも関わってきます。
たとえば、脳神経伝達物質の合成素材をつくり出すのに必要な酵素類はすべてたんぱく質です。また、神経伝達物質を特異的に認識するレセプター(受容体)もたんぱく質でできているなど、脳にとってたんぱく質の重要性は数え上げるときりがないほどです。
たんぱく質は、アミノ酸という小さな分子がたくさんクサリ状に結びついてできています。 例えば、人間の体は、およそ10万種類のたんぱく質からできているといわれます。 この膨大な数のたんぱく質を作っているのは、たった20種類のアミノ酸です。このうち、約半分の11種類のアミノ酸は通常は人間の体内で合成されます。残りの9種類のアミノ酸は人間の体内では合成されないため、必ず食べ物によってとらないといけないもので、必須アミノ酸と呼ばれています。
取り入れられたたんぱく質は、胃や腸などでアミノ酸にまで分解されて吸収されます。 吸収されたアミノ酸は、肝臓に蓄えられてから、体の各組織に運ばれて、再びたんぱく質に組み立てなおされます。このようにして、たんぱく質は、つねに合成と分解の代謝を繰り返しています。 分解され、もとに戻ったアミノ酸は、再利用されるものと対外に排泄されるものとにわかれ、 対外へ出てしまう分のアミノ酸を補うために、食事からたんぱく質をとる必要があります。
原則的には、脳はみずから必要とするたんぱく質を自分自身で、アミノ酸から合成しています。そのため、脳のたんぱく質合成に必要なアミノ酸を食べ物からとる必要があります。
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米 VS 小麦
ドッグフードにはたんぱく源である肉類以外にも米や麦などの穀類が多く含まれています。その穀類である米と小麦についてを人間の話から次にご紹介します。犬のお話に置き換えていただければ…、ちょっと無理があるかも。でも、犬にとって小麦がよいか、米がよいかの判断にはなるかと思いますので、どうぞご一読ください。
かつて日本人は頭の良い民族といわれたが…
今では、パン食が米食をしのぐ勢いといえば、少々オーバーかもしれませんが、朝食はパン食、お昼はハンバーガーなんていうのはあたりまえのことでしょう。実は、日本人の頭の良さには米食がその根底にあったのかもしれないというお話をご紹介しましょう。
米食よりパン食というのは、米に対する誤解があるのかもしれません。つまり米は炭水化物で、含まれる栄養素は糖分ばかりで、必須アミノ酸を大量に含む良質のたんぱく質を摂るには肉食が一番という誤解です。米は糖類のかたまりと思われがちな食品ですが、実はけっして少なくない量のたんぱく質が含まれています。昭和10年頃の日本人が食べていた米の量の記録が残されているそうですが、それによると、当時の日本人は米だけで1日に必要なたんぱく質のほとんどを補っていたといわれます。
米に含まれるたんぱく質がいかに優れているかは、生物価という値で他のたんぱく質とを比較することでわかります。生物価は100を最高として、値の高い方がより良質のたんぱく質であることを示します。動物性たんぱく質と植物性たんぱく質を比較した場合、一般には動物性たんぱく質のほうが、植物性たんぱく質よりも生物価は高くなります。ところが米のたんぱく質の生物価は77。これは牛のレバーと同じで牛肉の69を上回ってしまうのです。これに対して、パンの原料である小麦の生物価は64と、はるかに低い数字になります。ちなみに生物価の最高は鶏卵で94、続いて牛乳類が78〜89、牛のレバーと米が77、牛肉は69、小麦は64、トウモロコシは60となります。
米は日本人にとって主食というだけでなく、米のたんぱく質は脳にとっても欠かせない存在なのです。そういえば、昔の日本の飼い犬はみ〜んな米食だったんです。やっぱり頭が良かった?!
日本人のパンの食べ方は間違っている
肉類は摂取されると、消化・吸収されてアミノ酸にまで分解されますが、これらのアミノ酸が体内でたんぱく質に再合成されるためにはインスリンと呼ばれるホルモンが不可欠です。肉を食べただけでは、十分な量のインスリンは分泌されず、血や肉になって身になったり、脳の栄養とはなりません。
それでは、インスリンを効率良く分泌させるためにどうすればよいのでしょうか。ここに、肉といっしょに食べるパンの意義があります。パンに含まれるグルコースなどの糖類を摂取すれば、消化管ホルモンの活動を介して、すい臓からのインスリン分泌が効率良く行われるからです。
肉料理についてくるパンは、インスリン分泌信号の役目を果たしています。フルコースの順序でも、パンはスープのあとにすぐ出され、間をおいてからメインディッシュの肉料理が出てくるのが普通です。あらかじめパンを食べることで、インスリンの分泌を促すという理にかなった順番になっているのです。
ところが、日本では肉抜きでパンだけを食べる過ったパン食が取り入れられました。パンにバターやジャムをぬって食べるだけのケースも少なくありません。この食べ方ではインスリン分泌信号を出しているだけになってしまっています。同化されるべき肝心のたんぱく質が不足してしまいます。もし、たんぱく源としてのパンを考えるなら、米のたんぱく質のほうがはるかに良質です。
米がいかに良質なたんぱく源であるか、おわかりいただけたでしょうか。そういえば、最近のドッグフードには米が含まれているものが多くなってきました。良質なたんぱく源として使われているのかどうかは別としてですが…。
あっ!それから、最近、犬のパンがよく売られていますが、犬にパンを食べさせる場合は、必ずメインディッシュの肉料理の前に食べさせてあげてくださいね。
※参考引用:「頭がよくなる栄養学」中川八郎著 発行/講談社 |
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犬の頭がよくなる食べ物<2> ビタミン・ミネラルは脳の機能に重要な働き
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