先月、生まれたばかりの息子を飼い犬に襲われ死亡させてしまったテネシー州の夫婦が、他のペットの飼い主に対し、子供をペットと二人きりにしておくことの潜在的な危険性について厳しい警告を発している。
テネシー州ノックスビルのマーク・マンスールさん(28歳)とクロエ・マンスールさん(23歳)は、5月24日にベビーベッドで昼寝をしていた生後6週間の息子エズラ君を飼い犬のハスキー犬に襲われて亡くした。地元放送局WBIRによると、新生児は5月30日に病院で負傷により死亡した。
マンスール夫妻は先週の記者会見で、襲撃に関わった雌のハスキー犬を8年間飼っていたとし、息子との致命的な遭遇以前には子供に対して攻撃的な兆候を見せたことはなかったと述べた。
「エズラはベビーベッドで眠っていて、泣いたりもしていなかったのに、彼女は突然襲ってきたのです」とクロエ・マンスールさんは5月30日、WBIRがオンラインで共有した記者会見で語った。
「犬がどんなに大きくても小さくても、どんなに長く飼っていても、今までどんなに子供と仲良くしていたとしても、用心しすぎることはないと思います」と彼女は語った。
ヤング・ウィリアムズ動物センターはWBIRへの声明で、このハスキー犬は現在、ノックスビルの保護施設で「州法で定められた10日間の咬傷検疫下」で保護されていると述べた。ノックス郡保安官事務所が犬の襲撃事件を捜査している。
犬の大多数が人間に危害を加えることはないが、米国疾病予防管理センター(CDC)のデータによると、米国獣医師会によると、米国では毎年400万人以上が犬に噛まれ、5人に1人は医師の診察を受ける必要があるという。
CDCのデータによると、犬に噛まれて死亡することはまれだが、米国では毎年何十人もの人が犬に殺されており、子供が重傷を負ったり死亡したりする可能性が高いという。
非営利団体DogsBite.orgがデータを集計したところ、2005年から現在までに犬に噛まれて死亡した人は約760人おり、報告された死亡例のうち20件はハスキー犬によるものだった。データによると、ハスキー犬に噛まれた20人のうち18人は5歳未満の子供だった。
「米国ではハスキー犬が致命的な犬による襲撃に巻き込まれることは稀であるにもかかわらず、ハスキー犬は依然として最も多く殺される犬種の一つであり、乳児の死亡率は依然として不釣り合いに高い」と非営利団体は記している。
クロエ・マンスールさんは地元放送局WVLTに対し、エズラ君の物語が「どんな犬でも、いつ、どんな時でも、どんな理由があっても、襲われる可能性があるという認識を広めてくれること」を家族は願っていると語った。「どんな過去があろうと、全く理由もなく襲われる可能性がある」