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Pia Silvani オープンキャンプ ザ・スキルマスター「より良いトレーナーになるために」 主催:D.I.N.G.O.

驚きと感動の連続。犬のトレーニング、犬のしつけの奥の深さにびっくり。何をそんなに感動したのか、驚いたのか。それは5月25日・26日に和歌山県・湯浅で開催されたD.I.N.G.O.主催のピア・シルバーニさんのオープンキャンプのこと。D.I.N.G.O.さんのご好意によりその様子を取材させていただいたので読者の皆様にご紹介。
D.I.N.G.O. は新しいトレーニング手法を提案する世界的なシステム
D.I.N.G.O. とは Dog Instructors Network of Great Opportunity(ドッグ・インストラクターズ・ネットワーク・オブ・グレート・オポテュニティ)の略。D.I.N.G.O.は「義務で行うしつけから、生涯にわたって愛犬と楽しむトレーニングシステムへの進化」をテーマにプログラムを提供するインターナショナルなプロジェクト。デルタ協会の提唱する人道的なドッグ・トレーニングのプロフェッショナル・スタンダードに準拠している。
D.I.N.G.O. Systemは、アマチュアからプロに至るまで一貫したポリシーの元に、参加者の希望に合わせて一つずつステップアップしていく事ができるシステム。犬を飼う前に知っておきたいことを学ぶプレオーナークラスから、インストラクターを目指すプロコースまで用意されていて、指導する資格を持つD.I.N.G.O.インストラクターにより各地でクラスが開催されている。基本的なコースに加えて、様々なスペシャリテイクラスがあり、参加者と愛犬の適正に合わせて楽しくトレーニングを続けていくことができる。これから犬のしつけを始めようという人はもちろん、犬のトレーニングを続けてきた人も、D.I.N.G.O.のコースに参加することをおすすめ。これまでとは違う驚きのトレーニング方法を体験できるはず。
D.I.N.G.O. ホームページ>>
人に、犬に対するやさしさが伝わってくる…
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5月25日・26日に和歌山県・湯浅で開催されたD.I.N.G.O.主催のピア・シルバーニさんのオープンキャンプは、ほんとうに感動と驚きの連続。テーマはザ・スキルマスター「より良いトレーナーになるために」というもの。プロフェッショナルトレーナー・インストラクター、中上級ハンドラーが対象という、 |
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Dog Magazineにとってはかなり高度なレベルのものだったが、ピア・シルバーニさんのレクチャーもエクササイズも退屈しないばかりか、その内容に感動。 「より良いトレーナーになるために」というテーマが示す通り、トレーナーが生徒を教えるためにどうすればよいかというもの。この内容が素晴らしい。生徒とのコミュニケーションの在り方や生徒の心理、トレーナー自身の心理の分析など、とてもドッグ・トレーニングという枠の中だけに納まるものではない。人間としての在り方を考えさせられる内容だ。もちろんインストラクターを対象としたものなので、教え方などの実践的なノウハウが中心だが、そのベースはやはりコミュニケーションだ。
「コミュニケーションは、犬だけでなく、人を思いやることから生まれるものである」というピア・シルバーニさんの言葉が強く印象に残る。感想を一言でいえば、ドッグトレーナー・インスタラクターの必須条件は、まず何よりも人間(生徒)を敬い、愛せること。こんなにも素晴らしいキャンプに参加してご自分を磨こうとしておられるトレーナー・インストラクターの方たちが大勢いらっしゃることにいたく感激。人に、犬に対するやさしさがじんわりと伝わってくるキャンプだった。D.I.N.G.O. の素晴らしさを再認識。 |
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エクササイズでは犬も真剣! |
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人とのコミュニケーションのエクササイズは楽しそう。 |
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まるで神業! ピア・シルバーニさんのデモンストレーション |
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このキャンプの中で、ピア・シルバーニさんが犬を使っていくつかデモンストレーションを見せてくれた。その中の一つを簡単にご紹介。 「私のヒーリング(脚側行進)の方法をお見せしましょう」と言って、キャンプに参加している犬の1頭を使ってデモンストレーションを開始。犬にピア・シルバーニさんの手の平を見せて、犬が手の平を見ればご褒美、左手、右手と交互に何度か繰り替えしているかと思ったら、いつのまにか、犬がピア・シルバーニさんの手の平を見ながらピア・シルバーニさんの左側にピタっと付いて歩いているではないか。左回り、右回り、ピア・シルバーニさんが止まれば、犬も止まる。ピア・シルバーニさんが歩けば、犬も歩くといった具合で、いつの間にか完璧な脚側行進に。デモンストレーションを始めてから脚側行進までのこの間、わずか3〜4分だ。まるで神業のよう。これにはただただ驚くばかり。ターゲットトレーニングの一つで、手の平を犬に接触させないところがポイントだそうだ。これならどんな小さな犬でも、飼い主が無理な姿勢をとること無くトレーニングができるとのことだ。それに犬だって楽しそう。(脚側行進ってこんなにも簡単で、楽しくできるもんだったの。今までの努力はいったい何?)
ドッグ・トレーニングは進化するものであり、今の方法が必ずしもベストではないかもしれない。常に新しいトレーニングシステムへの進化をテーマにするD.I.N.G.O.の考え方に納得。例えば、脚側行進という目標は同じでも、そのプロセスはいくらでもあるということだ。同じ目標なら愛犬と楽しみながらトレーニングするほうが、もちろんいいに決まってる。Dog Magazineは編集スタッフのモモちゃん(ボクサー犬・女の子・2才)とD.I.N.G.O.のコースに参加することに決めた。
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ピア・シルバーニさんによるヒーリング(脚側行進)のデモンストレーション
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1. 犬が手の平を見る |
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2. 犬の動く範囲が大きくなる |
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3. 犬がついて歩き始める |
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4. しっかりついて歩いている |
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5. 手を見ているのがわかる |
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6. ターンもスムーズだ |
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7. 褒美のタイミングが難しい |
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8. 犬も楽しそうだ |
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■ピア・シルバーニさんのプロフィール
ピア・シルバーニさんは現在ニュージャージー州セイント・ヒューバーツ動物愛護センターのトレーニング・ディレクターを勤めており、これまでずっと犬と人間の関係を深めるのに効果的な、報酬に基づく科学的な技法のトレーニングカリキュラム開発に情熱を注いできました。
シェルターにいる犬達の行動/性格テストを行うかたわら、彼らのためのトレーニング・プログラムも作成しています。ラジオやテレビにも多く出演しており、さまざまなカンファレンスやフォーラムなどでも講演を行っています。またSPCAなど多くのシェルターのプログラム改良をコンサルテーションしています。著書としては指導者を対象とした5冊のトレーニングマニュアルがあります。
*米国愛護協会(AHA)メンバー
*DELTA協会発行「ドッグトレーナーのためのプロフェッショナル基準」職務上の注意の章 総責任者
*ペットドッグトレーナー協会(APDT)の前副代表で創立メンバー
*PETsMARTのトレーニングカリキュラム開発
*CCPDT理事。
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■取材協力:DORG DORGホームページ>>
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※この記事は2005年6月に作成したものです。
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