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流れ橋を渡る犬

京都府八幡市に流れる木津川に架かる「流れ橋」

テレビや映画でお馴染みの橋

 この橋の風景はどこかで見たことがあるような気がする…。それはけっして気のせいなんかでなく、きっとご覧になっているはず。テレビや映画の中でね。昔から時代劇に登場する橋といえばこの「流れ橋」が定番。最近では「新撰組」や「丹下左膳」にもこの橋の場面が登場していたから、これをご覧になった方なら記憶も新しいところ。
 この橋、全長約356m、高さはといえば、これは記録にないのであえて感覚で言えば、建物の3階の窓から下を眺めたぐらいかな。なにしろ、橋の上から下を見ると足がすくみそうになるくらいだ。橋とはいっても橋板があるだけだから。
 この流れ橋は、京都を流れる木津川に架かり、八幡市と久御山町を結ぶ。正式名は上津屋橋というが、日本で最長級の木橋で、昭和26年に架けられたそうだ。
 なぜ、木橋なのかは、当時、永久橋を架ける予算がなく、かといって普通の木造橋では増水の度に流される…。そこで水の流れに逆らわない構造の橋が架けられた。木津川が増水して橋板まで水に浸かると橋板が自然に浮かび、8つに分割してワイヤーで繋がれた橋板が吹き流しのように流れるような仕組みになっているのが「流れ橋」。水が引いたら、ワイヤーを引っ張って橋板をたぐり寄せて元に戻すという便利な仕掛けだ。
 木橋ならではの素朴な風情とともに、付近一帯には木津川の砂地の河原が広がり、コンクリート護岸や電柱もなく、京都・太秦で制作される時代劇はもとより、これまで数々のドラマや映画のロケーションに利用されてきたというわけだ。

流れ橋を堂々とした足取りで渡るわんちゃん

流れ橋はお散歩コース?

 幅は約3m、高さはというと橋の上から下を見ると足がすくみそうになるくらい、それに欄干もなく橋板を踏み外せば、アッと言う間に河原に転落だ。この橋を犬と歩くとなると、けっこう勇気が必要だ。犬が万一落ちれば飼い主はもう為す術はない。それに人も自転車も通るし、バイクだって通る。
 この流れ橋を平然と歩く犬がいる。それも橋の端を一直線にマイペースで歩いている。毎日のお散歩コースらしいが、かなりのおりこうさんだ。
 このわんちゃんを撮らしていただこうと、カメラを構えてかなり前方でしゃがんで待っていると、来る、来る…、マイペースでどんどん歩いて来る。で、カメラの前で、立ち止まった。避けて歩こうとはしない、黙ってずーっと立って待っている。こちらが立ち上がって道を譲ると、そのまま歩いて行ってしまった…。
 このぐらい鷹揚で堂々としていないと、この流れ橋を渡ることは無理なのかもしれない。しっかりトレーニングされた犬なら可能だろうか…。こればかりは渡ってみないとわからない。いや、わが家のわんちゃんだって案外喜んでわたるかも…。ただし、落ちれば大怪我は免れないだろうから、それなりの覚悟は必要。
 機会があれば一度チャレンジされてはいかが。成功すれば、かなりの爽快感を味わうことができますぞ! なにしろ、橋の上から下を見ると足がすくみそうになるくらいだから。

上津屋橋(流れ橋)のあんない
■交通/電車=京阪八幡市駅より京阪宇治交通バス岩田方面(内里西岩田循環・新田辺・岩田南)ゆき乗車、上津屋停留所下車徒歩5分。

※この記事は200410月に作成したものです。
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